Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate
「それは、惜しいことをしました、何とか御挨拶を申し上げてみればよかったのに」
「御挨拶なら、いつでもできると思いましてね、実はそのおさむらいさんが、お代官所の役人様たちと一緒に、お救い米やら、救助方やらに骨を折っていらっしゃるので、ずいぶんお忙がしいようでしたから、ほんとうに御親切に、わたしを見かけて、あちらではお気がつきませんのですが、ただの焼出され人だと思って、お米を下さる、着物を下さる、この乾物も持って行けと、こんなに恵んで下さいました。あんまりお忙がしいようでしたから、ツイその事も申し上げませんでしたが、なあに、ああしてお代官所にいらっしゃるのだから、いつでも御挨拶はできますが、それは私が申し上げるより、お雪さんが行ってお話しになると、いちばんわかりがいいと思いました」
「ほんとうにそれは珍しい。もしあの時の旅のおさむらいさんでしたら、よいところでお目にかかったもの、明日にもわたしがお訪ね申してみましょう」
「そうなさいまし」
お雪ちゃんは、あの夜のことを思い出しました。果して、それがあの時のさむらい、宇津木兵馬様であるやらないやらは懸念のことだけれども、今日の場合では、他人の空似であっても、心強い感じがする。