Classici giapponesi con furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Leggi 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 150.254 caratteri · 300 schermate
かんたんなイスとテーブルと、部屋のすみに、かざり棚がおいてあるぐらいのもので、どこにも人間のかくれられそうな場所もありません。
中村警部たちは、きつねにつままれたような気持ちで、ぼんやりと、部屋の中を見まわしていました。
すると、とつぜん、部屋の中がまっ暗になってしまいました。
「アッ、停電だ。」
外の廊下からも、警官たちの声が聞こえてきました。廊下の電灯も消えてしまったのです。あたりは、しんの闇でした。
そのときです。部屋のすみの天井の近くに、ボウッと白く光るものが、あらわれたではありませんか。
人間の頭ほどの大きさの、まるいものです。それにまっ赤なものが、三つ、ついていました。二つは目、一つは口です。
大きなまっ赤に光る目が、じっと、こちらをにらんでいました。耳までさけた口が、いまにも火を吹きそうに赤くもえています。
「アッ、夜光怪人だッ。」
警官のひとりが、ふるえ声で叫びました。
「エヘヘヘヘヘ……。」
身の毛もよだつ、笑い声。夜光怪人が笑っているのです。
「かまわないッ! ピストルだッ!」
闇の中から、中村警部がどなりました。
ふたりの警官のピストルが、恐ろしい音をたてて、赤い火を吹きました。