Classici giapponesi con furigana
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こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Leggi 工場細胞 (こうじょうさいぼう) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.234 caratteri · 184 schermate
な。さ。ん?
女はもっとそうしていることに妙な興奮と興味を覚えた。男は無理に両手を除けさせて、後に廻わした片手で、女の身体をグイとしめつけてしまった。女は男の腕の中に、身体をくねらした。そして、顔を仰向けにしたまゝ、いたずらに、ワザと男の唇を色々にさけた。男は女の頬や額に唇を打つけた。
――駄目だ、人が来るど!
男はあせって、のどにからんだ声を出した。お君はとう/\声を出して笑い出した。そして背のびをするように、男の肩に手をかけた……。
――上手だなア。
男が云った。
――モチ! 癖になるから、あんたとはこれでお終いよ!
男が自由にグイ/\引きずり廻わされるのが可笑しかった。お君はそう云うと、身体を翻がえして、上気した頬のまゝ、階段を跳ね降りて行った。
お君は昼過ぎになってから、然し急に燥ゃぐことをやめてしまった。
昼飯時の食堂は何時ものように、女工たちがガヤ/\と自分の場所を仲間たちできめていた。お君は仲良しの女工に呼ばれて、そこで腰を並べて、昼食をたべた。
――ねえ!
ワザ/\お君を呼んだ話好きな友達が、声をひそめた。
――驚いッちまった!
女は昨日仕事の跡片付けで、皆より遅くなり、工場の中が薄暗くなりかけた頃、脱衣場から下りてきた。