Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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「しなゆうき」

支那游記

芥川 竜之介

Leggi 支那游記 (「しなゆうき」) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.859 caratteri · 105 schermate

Aozora Bunko

(この窮境を救ってくれたのは、やはりわが敬愛する友人知己諸君である。諸君は病人の私から見ると、いずれも不思議な程健啖だった。)いや、そう云う御見舞物を辱くしたばかりじゃない。始は未知の御客だった中にも、何時か互に遠慮のない友達づき合いをする諸君が、二人も三人も出来るようになった。俳人四十起君もその一人である。石黒政吉君もその一人である。上海東方通信社の波多博君もその一人である。

それでも七度五分程の熱が、容易にとれないとなって見ると、不安は依然として不安だった。どうかすると真っ昼間でも、じっと横になってはいられない程、急に死ぬ事が怖くなりなぞした。私はこう云う神経作用に、祟られたくない一心から、昼は満鉄の井川氏やジョオンズが親切に貸してくれた、二十冊あまりの横文字の本を手当り次第読破した。ラ・モットの短篇を読んだのも、ティッチェンズの詩を読んだのも、ジャイルズの議論を読んだのも、悉この間の事である。夜は、――これは里見さんには内証だったが、万一の不眠を気づかう余り、毎晩欠かさずカルモチンを呑んだ。それでさえ時々は夜明け前に、眼がさめてしまうのには辟易した。