Classici giapponesi con furigana
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「しなゆうき」
支那游記
Leggi 支那游記 (「しなゆうき」) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.859 caratteri · 105 schermate
二 第一瞥(上)
――私は不相変馬杉君と、甲板の籐椅子に腰をかけながら、そんな空想を逞くした。海は昨日荒れた事も、もうけろりと忘れたように、蒼々と和んだ右舷の向うへ、済州島の影を横えている。
二 第一瞥(上)
埠頭の外へ出たと思うと、何十人とも知れない車屋が、いきなり我々を包囲した。我々とは社の村田君、友住君、国際通信社のジョオンズ君並に私の四人である。抑車屋なる言葉が、日本人に与える映像は、決して薄ぎたないものじゃない。寧ろその勢の好い所は、何処か江戸前な心もちを起させる位なものである。処が支那の車屋となると、不潔それ自身と云っても誇張じゃない。その上ざっと見渡した所、どれも皆怪しげな人相をしている。それが前後左右べた一面に、いろいろな首をさし伸しては、大声に何か喚き立てるのだから、上陸したての日本婦人なぞは、少からず不気味に感ずるらしい。現に私なぞも彼等の一人に、外套の袖を引っ張られた時には、思わず背の高いジョオンズ君の後へ、退却しかかった位である。
我々はこの車屋の包囲を切り抜けてから、やっと馬車の上の客になった。が、その馬車も動き出したと思うと、忽ち馬が無鉄砲に、町角の煉瓦塀と衝突してしまった。