Classici giapponesi con furigana
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「しなゆうき」
支那游記
Leggi 支那游記 (「しなゆうき」) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.859 caratteri · 105 schermate
問。あれか? あれは流感の時、まっさきにマスクをかけた男だ。――しかし往来を歩いていても、やはり異人に比べると、日本人は皆貧弱だね。
答。洋服を着た日本人はね。
問。和服を着たのは猶困るじゃないか? 何しろ日本人と云うやつは、肌が人に見える事は、何とも思っていないんだから、――
答。もし何とか思うとすれば、それは思うものが猥褻なのさ。久米の仙人と云う人は、その為に雲から落ちたじゃないか?
問。じゃ西洋人は猥褻かい?
答。勿論その点では猥褻だね。唯風俗と云うやつは、残念ながら多数決のものだ。だから今に日本人も、素足で外へ出かけるのは、卑しい事のように思うだろう。つまりだんだん以前よりも、猥褻になって行くのだね。
問。しかし日本の芸者なぞが、白昼往来を歩いているのは、西洋人の手前も恥入るからね。
答。何、そんな事は安心し給え。西洋人の芸者も歩いているのだから、――唯君には見分けられないのさ。
問。これはちと手厳しいな。仏蘭西租界なぞへも行ったかい?
答。あの住宅地は愉快だった。柳がもう煙っていたり、鳩がかすかに啼いていたり、桃がまだ咲いていたり、支那の民家が残っていたり、――