Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しん・へいけものがたり
新・平家物語
吉川 英治
Leggi 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 123.012 caratteri · 245 schermate
『盛遠が捕われるのは、いつの日やらわからぬし、そういう気にもなるかもしれぬな。おもえば、盛遠も、どこまで罪業のふかい男よ。なお、生き心地もあらず、生きつつおろうか』
『高雄の奥にかくれたとか、いや、熊野路で見たとか、うわさはまちまちだが、生きていることは、確からしい』
ここでは、世間雑談。木のまをもるかなたの灯は、上皇をめぐる公卿、僧正、女房たちの歌合わせの集いでもあろうか。離宮の大殿に、管絃の音もなく、墨のような夜を、ただ雨が白い。
『この囲いに、義清は、おるまいか。――たれか、佐藤義清を、見ないだろうか』
その時。平太清盛の顔が、外から、内をのぞいて、こうたずねた。
かれが、飲む口なのは、みな知っている。まあ、はいって、酌み給えと、声ごえに、いったが、清盛は、顔を振って、
『いや、それどころではない。よくは分からぬが、きょうの午ごろ、洛内洛外の境、羅生門の守りについていた検非違使の手の者と、佐藤義清の使いの男とが、喧嘩して、義清の召使は、拉致されて行ったということを――たった今、耳にしたのだ。おそらく、義清は、知らずにおるのではあるまいか。……と思うて、さがしておるが、見あたらぬのだ。