Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Leggi 日記 (にっき) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 102.285 caratteri · 204 schermate

Aozora Bunko

七月二十二日

どうにでもしろ、と云う。自分は、Aが、浅薄で、人間の真を見きわめようとしないのには驚いた。自分が、自分は人間としての責任を考え感じるから此のように苦しむのだと云えば、Aは、エレメンタリーのことが出来なくてどうして根本のことが出来ると、妻としての責任を、強いようとする。何と云うことだ。

問題は、我々が性の差のない二人の女性として、人格の点から、合致して共棲し得るか得ないかと云うことになる。ただ性のきずなばかりで丈つながって居るのなんぞ。Aが、共に問題を感じ共に苦しみ解決しようとせず、すてばちで人をおびえさせ、おく病にさせようとする!

七月二十二日(土曜)

A、今日午後八時、大阪に立つ。自分は木曜の夜、淋しい、澄んだ心持で林町に来た。Aは夕食をすませると、大島さんのところへ行き、家にはまつ一人、何だか自分は二度と帰らないと云うに近い心持で、長い間の伴侶であるトランクと来たのである。

夜、床に入ったら、泣けて泣けて仕方がなかった。淋しい。切り離れた心持。その創面を風が吹くと云うようなのだ。

立つ前に、ぜひ一目会いたく、足の工合のわるいのを無理に青山へ行く。