Classici giapponesi con furigana
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ほんじょみぞれがし
本所霙河岸
山本 周五郎
Leggi 本所霙河岸 (ほんじょみぞれがし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.115 caratteri · 24 schermate
はじめあっしたちに、金を十両くださり、そのままあっしは焼跡を出てしまいましたから、刀傷と思ったのは間違いで本当は焼落ちた梁に打たれた傷かも知れねえと」
「もうよい」
浪人はそこで銀太の言葉を遮った。
「それだけ聞けば用はない、ここに一分あるから気を変えて一杯飲んで行け」
「な、なにそんな御心配はいりません」
「遠慮をする柄でもあるまい、その代りいまこんなことを訊かれたなんて他人に話すなよ、話すと首が飛ぶぞ」
「めっそうな、あっしこそ頭梁から口止をされているんで、しゃべるこっちゃあありません」
「よし、もういいから行け」
銀太は小粒を握って風のようにけし飛んだ。
浪人は覆面を脱った、むろん秋山省吾である、闇を睨んだ両眼は憎悪の光に燃えるようだ、拳を握った手は激しく震えている。――けれどそれは束の間のことで、すぐに北詰橋のほうへ歩きだした。
橋を渡って二三丁、八千町へかかると右手に佐渡屋庄兵衛の店がある。省吾はすっと中へ入って行った。
店で刀の手入れをしていた庄兵衛が、
「お帰んなさい、また酔ってますね」
「省吾は酔って件のごとし、――佐渡庄は相変らず鈍刀の磨きか、つまらぬ世の中だ」