Classici giapponesi con furigana
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かわ
牛をつないだ椿の木
Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate
外では、遠くで、ドドン、ドドンと、砲声がひっきりなしにきこえました。
そのまま四、五日たった、ある夕がたのことでした。もう戦いもすんだのか、砲声もぱったりやみました。まどから見える空がまっかにやけて、へんにさびしいながめでした。いちんち畑ではたらいていた張魚凱(ちょうぎょがい)が、かえってきました。そして少佐のまくらもとにそそくさとすわりこんで、
「こまったことになりました。村のやつらが、あなたをロシア兵に売ろうといいます。こんばん、みんなで、あなたをつかまえにくるらしいです。早くここをにげてください。まだ動くにはごむりでしょうが、一刻もぐずぐずしてはいられません。早くしてください。早く」
と、せきたてます。
少佐は、もうどうやら歩けそうなので、これまでの礼をあつくのべ、てばやく服装をととのえて、紅倫(こうりん)の家を出ました。畑道に出て、ふりかえってみると、紅倫がせど口から顔を出して、さびしそうに少佐のほうを見つめていました。少佐はまた、ひきかえしていって、大きな懐中時計(かいちゅうどけい)をはずして、紅倫の手ににぎらせました。
だんだん暗くなっていく畑の上を、少佐は、身をかがめて、奉天をめあてに、野ねずみのようにかけていきました。