Classici giapponesi con furigana
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かわ
牛をつないだ椿の木
Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate
五
それが、その日は、じききこえなくなってしまいました。へんだとは思いましたが、ばあさんは、あまり気にもとめませんでした。なにしろ、牛飼いと牛と両方がよっぱらっているのですから、どこへいくのやら、なにをするのやら、わかったもんじゃないからです。
五
和太郎さんの年とったおかあさんは、ぶいぶいと糸くり車をまわしては、かた目で柱時計を見あげ見あげ、夜おそくまで待っていました。
そのうちに、年とってすすびた柱時計は、しばらくぜいぜいと、ぜんそく持ちのおじいさんのようにのどをならしていてから、長いあいだかかって、十一時を打ったのでありました。
いつも十一時が打つころには、外に車の音がきっとしてくるのでした。今夜はどうしたことだろう、とおかあさんは思いました。
十分すぎました。まだ車の音が聞こえてきません。おかあさんは心配になって、ひざから綿くずをはらい落としながら、門口に出てみました。
よい月夜で、ねしずまった家いえの屋根の瓦が、ぬれて光っていました。道はほのじろくうかびあがり、遠くまで見えていました。けれど遠くには和太郎さんの車のかげはありませんでした。
和太郎さんが夜、家に帰らなかったことといえば、いままでに、ほんのかぞえるほどしかありませんでした。