Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かわ

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate

Aozora Bunko

ほら、もうきこえなくなったでしょう。

三男  まだきこえるよ。

長女  でももう蚊が鳴くほどだけよ。

(間)

長女  もうなんにもきこえなくなってよ。こんどは、村のあっちのはしへいくのだわね。

三男  まだきこえるよ。

長女  あんたの耳の中に笛の音が残ってるんだわ。

三男  まだきこえるよ。

(間)

長女  なにをそんなにあたしの顔見てるの。いやよ、よし坊ちゃん。

三男  もうせん、ねえちゃんと花のかくしっこしたろう。

長女  いつのこと?

三男  ぼくが病気になるまえにしたよ。貝がらでふせて土の下にかくしたじゃないか。

長女  あ、そうね。あんときよし坊ちゃんがかくしてきたの、あたしいくらさがしても見つけなかったわね。そして、よし坊ちゃんが、あの日の夕方から病気になったから、あれきりになったんだわ。どこへかくしといたの?

三男  裏のきんかんの木の下だよ。

長女  あら、よし坊ちゃんずるいわ。かけひの向こうはやぶだから、いけないってきめてあったじゃないの。ずるいわ、よし坊ちゃんたら。

三男  まだあるかなあ。

長女  あんなとこだれもほらなくてよ。あたし見てこようか。

(女の子裏口から出ていく。