Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Leggi 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.496 caratteri · 368 schermate

Aozora Bunko

と、背後から蹄の音が聞こえた。

(はてな?)

と三十郎は耳を澄ました。

(百姓の曳く駄馬ではない)

蹄の音でわかるのであった。

(馬は二頭だ。……人が乗っている)

どっちみち逢ってはめんどうだと思った。

で、菊女の馬を追い、自分もその後から従って、三十郎は峠道から、林の奥へはいって行った。

それから二頭ながら馬をつなぎ、自分一人だけ馬から下り、何かしら気になるところから、峠道の方へ忍んで行った。

と、男女二人の者が、二頭の馬にまたがって、話しながら通る姿が見えた。

松浦民弥と梶子とであった。

(これはこれは! 何んとしたことだ!)

三十郎はことごとく驚き、茫然として眺めやった。

(戦いはどうなったのか? ……いったい二人はどこへ行くのか?)

しかしこれだけは推量出来た。

(戦いの方はどうなったか。――どっちが負けどっちが勝ったか、それはどうでもよいとして、二人は犬帰村の佐治平の家へ、人形箱を取るために、ああやって揃って出かけて行くのだ)

(元々二人が江戸を立ったのが、あの人形箱を警護して、京都の土地へまで行くためだったのだ。……そいつを俺が奪い取ったり、青塚征伐というような、意外な出来事が起こったため、中頃中絶していたのであったが、ああやってあの二人が邂逅してみれば、また以前と同じように、人形箱を警護して、京都の地