Classici giapponesi con furigana
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みちくさ
道草
Leggi 道草 (みちくさ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.812 caratteri · 293 schermate
そう思うと自分とは大変懸け隔ったようでいて、その実どこか似通った所のあるこの腹違の姉の前に、彼は反省を強いられた。
「姉はただ露骨なだけなんだ。教育の皮を剥けば己だって大した変りはないんだ」
平生の彼は教育の力を信じ過ぎていた。今の彼はその教育の力でどうする事も出来ない野生的な自分の存在を明らかに認めた。かく事実の上において突然人間を平等に視た彼は、不断から軽蔑していた姉に対して多少極りの悪い思をしなければならなかった。しかし姉は何にも気が付かなかった。
「御住さんはどうです。もう直生れるんだろう」
「ええ落こちそうな腹をして苦しがっています」
「御産は苦しいもんだからね。私も覚があるが」
久しく不妊性と思われていた姉は、片付いて何年目かになって始めて一人の男の子を生んだ。年歯を取ってからの初産だったので、当人も傍のものも大分心配した割に、それほどの危険もなく胎児を分娩したが、その子はすぐ死んでしまった。
「軽はずみをしないように用心おしよ。――宅でも彼子がいると少しは依怙になるんだがね」
六十八
姉の言葉には昔し亡くしたわが子に対する思い出の外に、今の養子に飽き足らない意味も含まれていた。