Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.696 caratteri · 310 schermate
そういううちにバラリと着物を脱ぎ捨てた平次、何の躊躇もなく、パッと冷たそうな川へ飛込んでしまいました。
女は一度沈んで浮んだところを、橋の下にもやって来た月見船が漕ぎ寄せ、何をあわてたか櫂を振上げましたが、気が付いたとみえて、水の中の平次と力を併せ、身投げ女を、舷に引揚げました。
女は激動のために正体もありませんが、幸い大した水は呑んでいない様子、月見船の客は船頭と力を併せて、濡れた着物を脱がせて、船頭の半纏や、客の羽織などを着せて、擦ったり叩いたり、いろいろ介抱に手を尽していると、どうやらこうやら元気を持ち直します。
蒼い月の光に照されたところを見ると、年の頃は二十二三、少しふけてはおりますが、素晴らしい容色です。
「どうだい、気分は。少しは落着いたか、何だってそんな無分別な事をするんだ」
平次は素っ裸のままで、女を介抱しております。近間にいる月見船が二三隻、この騒ぎに寄って来ましたが、無事に救い上げられた様子を見ると、この頃の町人は「事勿れ主義」に徹底して、別段口をきく者もありません。
「有難うございます」
顔を挙げた女、平次はそれを正面から眺めて、どうやら見覚えがあるような気がしてなりません。