Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.804 caratteri · 225 schermate
「家の者なら、もう少し人間の入れそうな場所を拵えておくぜ」
「…………」
留吉の言うのは尤も至極でした。下手人がもし家の中の者だとすると、外から入れそうもない引窓などを開けておくより、お勝手口なり縁側なりに、外から入ったような細工をして、雨戸の一枚くらいは開けておくべきはずです。
「それに曲者は、ゆうべ戸締りをする前――夜のうちにそっと潜り込んでいる術もあるぜ」
「逃げる時は、あの引窓から出たというのか」
ガラッ八、大きく開いたままの引窓を見上げました。
「そんなことはございません。戸は明るいうちに締めてしまいますし、寝る前には私か伝六が、家中を見廻ります」
主人にそう言われるとそれまでです。ガラッ八や留吉の世帯と違って、金持にはまた金持らしい、神経質な用心のあることを、二人ともよく心得ているのでした。
「引窓は閉っていても、外から入れないことはないよ」
今まで黙ってあちらこちらを調べていた平次は、こんなことを言いながら皆んなの前に顔を出しました。
「縁の下は駄目だぜ、銭形の」
先刻さんざん縁の下を覗いて歩いた留吉は、苦笑いをしております。彼の頭は蜘蛛の巣だらけだったのです。