Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.804 caratteri · 225 schermate
「この通り良い眺めになりました」
直助は縁側から彼方此方を指します。
「このあいだ三輪の親分が来たそうだな」
「ヘエ――、家捜しには驚きました。何にもあるわけはございませんが」
直助は酸っぱい顔をするのです。
その間にお辰は茶を入れて、厚切りの羊羹とこぼれるばかりの愛嬌とを一緒に持って来ました。
「親分さん、どうぞ」
品をつくって七三に平次とガラッ八を眺めると、背筋をゾクッと不気味なものが走ります。
「八、昨夜の風はひどかったなア」
平次はいきなり不思議なことを言い出しました。
「ヘエ――」
「主人にお願いしてあの先を切った竹を二三本頂戴したい。風でひどく痛められたようだから、お前は近所の植木屋へ行って、親方を引っ張って来てくれ」
「ヘエ――」
何が何やら、わけも解らずに立ち上がる八五郎、それを追って、梯子段のところで、平次は何やら囁きました。
ややしばらく、直助と平次の、気まずい対立はつづきます。一度下へ行ったお辰は、この時そっと登って来て、直助の後ろに寄り添います。
下の方へは八五郎の手が廻って、間もなく町内の植木屋が来た様子。
「どの竹を切るんですか」
そんな大きな声が聞えます。