Classici giapponesi con furigana
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Leggi 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 130.271 caratteri · 263 schermate
二人は暇を告げて立出ると、お政は途中の用心に松明を貸して呉れた。
七兵衛が先に立って松明を振照しながら、村と町との境まで来蒐ると、路は全く暗くなった。昨夜山※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)に襲われたのは此辺だなどと話していると、行手の木蔭から一人の小作りの男がひらりと飛んで出た。何者かと松明を突き付ける間もなく、彼は蝗の如くに飛んで来て、七兵衛の持ったる松明を叩き落した。加之も落ちたる松明を取って、傍の小川に投げ込んで了った。
火の消えるのを相図のように、同じ木蔭から又もや怪しい者がばらばらと飛び出して、安行を手取り足取り引担いで行こうとする。安行も無論抵抗した。七兵衛も進んで主人の急を救おうとすると、最初の小さい男が這って来て七兵衛の足を掬った。彼は倒れながらに敵の腕を取って、一旦は膝下に捻伏せたが、体に似合わぬ強い奴で忽ち又跳返した。二人は起きつ転びつ毟り合っている中に、安行は自分の敵を突き退けて十間ばかりは逃げたらしい。敵もつづいて追って行った。
主人の身の上が関心ではあるが、自分も一人の敵を控えているので何うすることも能ない。