후리가나로 읽는 일본 고전
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あるはいまつのどくはく
ある偃松の独白
中村 清太郎
中村 清太郎의 ある偃松の独白(あるはいまつのどくはく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 132,905자 · 262화면
早くもその第一日、欅平の巖頭に立って、はるか上流まで真一文字に、河原もほとんどない大峡流を縦観した時、まったく黒部であって、黒部以外の谷でない、と感嘆したものだった。当時この辺は、すでに常人の来る所ではなく、路という程のものもなかった。今の水電飯場村の体たらくは、顔をそむけさすばかりで、当時の感銘は、それこそ一場の夢にすぎない。
これから、いよいよ処女地へ分け入るのだったが、まず左岸、「シジミ阪」の険。この名称の由来は、木暮君の紀行(山の憶い出)にくわしいが、その解釈については、少し疑問があると思う。シジミは、どうも「蜆」ではないようだ。彼らの発音はスズミで、これは無論シジミの地方訛りにちがいないが、意味は貝の蜆というより、「シジ見」ではないかと思われるのだ。「シジ」は、児女の陰部をさす古言で、あの地方では、今も常用されているようすだ。たいした差違でもないし、断言も出来ぬが、助七の話の次第から考えて、命名者は彼らしく、又彼でないにしても、蜆では少し持って廻って、しゃれすぎているきらいがあり、彼らの、いつも直接法で、むき出しな流儀に似合わしくないと考えるので、参考までに記しておく。