일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あるはいまつのどくはく

ある偃松の独白

中村 清太郎

中村 清太郎의 ある偃松の独白(あるはいまつのどくはく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 132,905자 · 262화면

아오조라 문고

あれば獣の路だ。五万の地図にも、この原や池を暗示するような何の記載もないが、高度はだいたい二千三百くらいか。二千五百を越える弓折とは、三百メートル近い差があるだけに、かなりの急傾斜で、やぶも相当ある。北寄り、南よりと、崩壊や草地を選んで、南を巻くようにくだり、偃松や岳樺、ナナカマドなどのやぶに阻まれると、枝折り代りの切分けを作って、乗り越えてゆく。しげみに足をとられて、汗にまみれながら、私はうれしくなった。遠い昔の、あの懐かしい探検時代に、もどった気がするからだ。昔の中学生の作文調を借りれば、「天わがために、この賜を与うるに似たり」そんな手前カンの熱まで吹きたくなる気分だ。

一度北に向いた、草と偃松の小尾根に出て、さらに雑木のしげりあう深やぶを乱って、苔深い岩地に吐き出されると、そこに一面の池が寂然と横たわる。四辺は、笹をまじえた草地の起伏に、たけ低い白檜のむら立ち、大岩に偃松の老幹、沮洳地……いかにも世離れた静寂があたりを領し、あかるいくせに、一道の幽気をただよわせている。ここが原の北端であった。私は遠望にも増した、魅力を感じた。

槍※岳初夏(西岳より)のキャプション付きの挿図