후리가나로 읽는 일본 고전
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あるはいまつのどくはく
ある偃松の独白
中村 清太郎
中村 清太郎의 ある偃松の独白(あるはいまつのどくはく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 132,905자 · 262화면
雪の中に黒々と立つ爺さんは、たくましい大男で、笠をのぞけば他の三人と不思議なくらい似通っており、中でも、右向きで右脇に種を抱えたところなど、御岳のそれとそっくりの体勢だ。ただ脚が馬鹿に長いようにも見えるが、ここらが最も形の崩れた所かも知れない。又右下に祖父ガ岳ののように苗代のようなものも見えるが、ここでは別だんそういう事は言わなかった。時期が早ければ、大分ちがった形を示すのかもしれない。この「種蒔き爺さん」の望見範囲は、北城一帯から神城に及ぶであろうし、南小谷の一部からも見えるかもしれぬ。乗鞍のと、近距離に二人の爺さんがいるわけだが、里によってはこの細野のように、一方だけが見える所も多かろう。
七月の十日近くになっても、「代馬」も爺さんも、まだそれと眺められた。これは例年にない珍らしい事で、今年の春雪が異常に多かったためだという。ただし鑓の南の大出ッ原大カールに出る比翼鶏は、六月下旬すでに形を変えたのを私は見た。その筈で、遅れたとはいえ、山田はすべて早苗が行儀よく列んで、山風に涼しくそよいでいたのだから。
農業技術の近代化につれ、雪形は古老と共に衰退期に入った。