후리가나로 읽는 일본 고전
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あるはいまつのどくはく
ある偃松の独白
中村 清太郎
中村 清太郎의 ある偃松の独白(あるはいまつのどくはく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 132,905자 · 262화면
七 小黒部の上流
風雨の音も鳥の声も紛らすように、蓄音器が鳴らされる。そして亭主役の人物は、客の持ち出す「山」の話よりも、世間という故郷の噂さに背景を飾って、せいぜい自分を引き立たせる、といった話し方に興味を持っていることが分る。そこで苦労性の客なら、――こんな淋しい山の中で、さぞ御退屈でしょう、などと、最初うっかり、慰問の意を述べたことさえ、(或いは相手の自尊心を傷つけはしなかったか)と、いくらか悔いる気持ちになったかもしれない。
七 小黒部の上流
小黒部の奥へ分け入ったのは、八月も中旬に入ってからだ。雪が一日一日と少なくなる――そう思うと、画因をそれに求めている私は、気が気でない。今度も同行は前と同じだ。小黒部の出合いで、林道から分れる小道には、小さな標木が立って「小黒部鉱山道」とある。それに入って行けば、石南がわだかまり、巨大な姫子松にさるのおがせがゆらめいて、細い山の背は木の根と落葉でできていると言ってよく、この辺に珍らしい、ふくよかにもの深い感触を、足の裏からも伝えてくる。助七によると、この辺は「馬のコヌカミ」という処だそうな。下りになって、南平は小黒部の河原に近く、椈、欅、七葉樹などの大木が、高く梢を連ねてほの暗い。