후리가나로 읽는 일본 고전
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
佐々木 邦의 ぐうたら道中記(ぐうたらどうちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 164,113자 · 332화면
伊豆方面は頼朝と義経で持ち切っています。これから静岡へ行くと家康公でなければ夜が明けません。舞台は此方のものでも役者は悉皆輸入候補です。情けない話じゃありませんか? 千本浜に平作の銅像を建てようという発案も実はこの人物払底から来た悲鳴の一種です。日露戦争で死んだ一等卒の記念碑ばかりじゃ心細いですからね」
と歎息した。
余程経って海が見え始めた時、僕は窓から乗り出して石炭の燃え滓を目に入れた。頻りに擦っていると、
「謙さん、擦っちゃ駄目よ。少時凝っと瞑っていて御覧なさい。涙で自然と目頭のところへ出て来ます」
と田鶴子さんが教えてくれた。僕は凝っと目を閉じていたが、涙がポロ/\零れた。
「もう快くて?」
「未だです」
「あら、擦っちゃいけませんよ」
「でも涙が出て困るんです」
「この綿で拭いて御覧なさい」
「少し快くなったようです」
「あら、軍艦々々!」
「どれ? あゝ、軍艦です」
「もう快くて?」
「まだ少し……」
「あら、潜航艇!」
「どれ、何処に? 嘘ばかり!」
「もう快いでしょう?」
「えゝ、もう」
と僕は田鶴子さんには自由自在に操縦される。昨日もこの手を食った。目に埃の入った時、それを取ろうとして専心に擦ると益※(二の字点、1-2-22)悪くなるから、今のような具合に目の構造の自然に委せて待っているに限るのだそうだ。