일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さんごくし

三国志

吉川 英治

吉川 英治의 三国志(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 161,356자 · 323화면

아오조라 문고

曹操は彼の言を聞いて、暗夜に光を見たような歓びを現した。

「そうだ、烏巣を焼討ちすれば袁紹の軍は、七日と持つまい」

彼は直ちに、準備にかかった。

まず河北軍の偽旗をたくさんに作らせた。将士の軍装も馬飾りも幟もことごとく河北風俗にならって彩られ、約五千人の模造軍が編制された。

張遼は、心配した。

「丞相、もし許攸が、袁紹のまわし者だったら、この五千は、ひとりも生き還れないでしょうが」

「この五千は、予自身が率いてゆく。なんでわざわざ敵の術中へ墜ちにゆくものか」

「えっ、丞相ご自身で」

「案じるな。――許攸が味方へとびこんできたのは、実に、天が曹操に大事を成さしめ給うものだ。もし狐疑逡巡して、この妙機をとり逃したりなどしたら、天は曹操の暗愚を見捨てるであろう」

果断即決は、実に曹操の持っている天性の特質中でも、大きな長所の一つだった。彼には兵家の将として絶対に必要な「勘」のするどさがあった。他人には容易に帰結の計りがつかない冒険も、彼の鋭敏な「勘」は一瞬にその目的が成るか成らないか、最終の結果をさとるに早いものであった。

――が、彼にとって、恐いのは行く先の敵地ではなく、留守中の本陣だった。