일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さんごくし

三国志

吉川 英治

吉川 英治의 三国志(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 161,356자 · 323화면

아오조라 문고

「大丈夫だ」

「なんの、さわぐことはない」

袁紹父子は、最後に至るまで総司令部と敵とのあいだに、分厚な味方があり、距離があることを信じていた。

――何ぞ知らん。彼の信じていた五寨の備えは、すでに間隙だらけであったのである。

またたく間に、味方ならぬ敵の喊声はここに近づいていた。しかも、十方の闇からである。

「右翼の第一隊、夏侯惇」

「二隊の大将、張遼」

「第三を承るもの李典」

「第四隊、楽進なり」

「第五にあるは、夏侯淵」

「――左備え。第一隊曹洪」

「二隊、張、三、徐晃。四、于禁。五、高覧」

と、いうような声々が潮のように耳近く聞かれた。

「すわ。急変」と、総司令部はあわてだした。

どうしてこう敵が急迫してきたのか、三十万の味方が、いったいどこで戦っているのか。皆目、知れないし、考えている遑などもとよりなかった。

袁紹は、三人の子息と共に、夢中で逃げだしていた。

うしろに続く旗下の将士も、途中敵の徐晃や于禁の兵に挟まれて、さんざん討死を遂げてしまった。

いや彼ら父子の身も、いくたびか包まれて、雑兵の熊手にかかるところだった。

馬を乗り捨て、また拾い乗ること四度、辛くも倉亭まで逃げ走ってきて、味方の残存部隊に合し、ほっとする間もなく、ここへも曹洪、夏侯惇の疾風隊が、電雷のごとく突撃してきた。