후리가나로 읽는 일본 고전
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けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
吉川 英治의 剣難女難(けんなんじょなん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 243,807자 · 482화면
亥の下刻頃までは、福知山藩の剣士君塚龍太郎が、宮津藩の家士、玄蕃の門人など六人まで撃ち込んで旭日の勢いを見せたが、七人目に大月の高弟桐崎武太夫が出てこれを倒し、続いて松平の家来三、四人を撃ち負かした。それと見て松平家の馬廻り役を兼ねた剣道師範竹中左次兵衛が武太夫と奮戦して見事な勝ちを取ってからは、しばらく敵する者もない優勢を示したのを、大月玄蕃が現われて一気に左次兵衛を撃ち込んでしまった。その後、三、四人の対手は出たが、ほとんど玄蕃と五、六合の木剣を合した者もなく今はいよいよ最後の栄冠は、当然彼の物とならねばならない。京極方では万雷の落つるような喝采をした。勝利を誇った。そして――刻一刻、時は過ぎるがもう福知山方から対手に現われる勇士も絶えた。ああ敗辱か! ついに武名隆々であった松平忠房の誇りも、玄蕃が三尺の木剣のために逼塞せしめられたのであろうか?
その時、傲慢不遜の大月玄蕃は、片手に木剣を引ッさげたまま、鳴りを鎮めた福知山方の桟敷に向って真ッ赤な大口を開け、矢来の果てまで届く大音声で、
「やあ、松平忠房のご家中に物申す、馬扱いの儀はいざ知らず、武士の表芸たる剣道にかけては宮津京極丹後守が藩中の勝ちに極まったり。