후리가나로 읽는 일본 고전
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けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
吉川 英治의 剣難女難(けんなんじょなん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 243,807자 · 482화면
四
時既に早く、
「エエーイッ」
とばかり五体から気合いを絞った玄蕃の太刀が、真っ向へ疾風の勢いで来た。作左衛門は咄嗟に横へ翳した太刀で受け止めたが、柄手から腰も挫けるほどな圧力を受けてたじたじと乱れ足になったところ、得たりと背後の男が袴腰を避けて突き出した一刀が作左衛門の脾腹を突きとおすよと見えた。
四
七日ばかりの仄かな夕月は、その少し前頃から淡墨の如意輪寺の甍を越して、立ち迷う夕霞の世界へ青銀色の光の雨を投げ交ぜて、春の朧夜を整えはじめた。
羅漢堂の蔭から浮き出たような二人の影。白梅月夜にふさわしい銀作りの大小夜目ながらきらびやかに、一人は年頃三十前後の屈強な武士、一人は光綾の振袖に金糸の繍も好ましい前髪立の若衆であった。
「兄上――あの叫び声は何事でござりましょう」
「お……、この泉水の向うらしい、唯事ではない」
と二人は聖道に佇んで耳を澄ましたが、続いて起った矢叫びを聞くと年上の武士は、
「新九郎、斬合いじゃ早や来い!」
と云いざま、もう一散に駈け出したのであった。しかし年若の武士はちょっと躊躇った気色であったが、その勢いに捲き込まれて、同じように梅林の奥へと身を躍らした。