후리가나로 읽는 일본 고전
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けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
吉川 英治의 剣難女難(けんなんじょなん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 243,807자 · 482화면
そして、言葉もかけず苦りきっているその眼づかいは、あたかも――
「お前のような弟に仇を討って貰ったとて、この兄はちっとも嬉しくはないぞ。そちの本当の使命は、鐘巻自斎を打ち込んでみせることではないか。卑怯者め、心得違いな奴め、恥知らずめ、醜い奴め、早くご前からその浅ましい姿を失せおらぬか」
と蔑むごとく、叱る如く思われた。新九郎も、その無言の笞を、心の髄へピシピシと感じた。
ところへ喬朝の使いが来た。内外には、京極方の侍が、何十人となく後を慕って来たらしく、物々しい動揺み声が奥まで聞こえてきた。
喬朝の使者も、新九郎を縄つきで渡すか、あるいは、切腹させるかの二つの条件を前提として、更にこう附け足して言った。
「もし、ご承知のない場合は、血の雨を降らすまでもと京極家では息巻いている。両家の善悪はとにかく、かりそめにも、御府内でそんな大事を惹き起すようになっては天下の不祥事。また、松平家ともあるものが、微々たる浪人者を使嗾したようで世間の聞こえもどうかと思われる。殊に、喬朝は老中たるの役儀がら、すぐ登城して将軍家の上聞に達し、善後の処置を致しおかねばならぬと思いますので、よくよくご熟考が願いたい」