후리가나로 읽는 일본 고전
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おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
吉川 英治의 大岡越前(おおおかえちぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 218,436자 · 437화면
虱にも正月を――と、今ひとりがいったことばに合掌していた。
同苦坊は、四十がらみだが、寺の名も、素姓も人に語ったことがない。強いて訊く者があると、
(寺かい? わしの寺は、ほウれ、いつもみんなのいる社会寺さ。またの名は、浮世山どん底寺と申し、御本尊は、こっち持ちでなく、そっち持ち。つまり皆さん檀家の各持ちさ。誰にだって、ここんところに、弥陀光如来は住んでいらっしゃる筈だからね)
胸を指して、いうのである。
しかし、いつとはなく、この風変りな僧は、もと塗師屋職人で半さんといい、道楽という道楽はし尽したあげく、吉原の花魁と心中し損ね、日本橋のたもとで晒し者にまでされたこともある――ということなどを、いつか彼等は知っていた。
この半さんが、発心して僧となったのは――ある年、宇治黄檗の鉄眼禅師という坊さんに会ったのが機縁だという。
鉄眼は、人も知る通り、一生涯のうちに、大蔵経の版木を完成して、後世の文化に伝えようという悲願を立てた僧である。幕府の力でも朝廷の財でも、成し得なかった“大蔵経開版”の大業を、民衆によびかけて、血みどろな忍苦の生涯をささげ、ついに成しとげた人であった。