후리가나로 읽는 일본 고전
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おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
吉川 英治의 大岡越前(おおおかえちぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 218,436자 · 437화면
梟
梟
どう人間を信じたらいいのか。どう世の中を考えていいのか。また、どう自分を生かしてゆくのが真実なのか。元禄の当代人には、厳密にいって、たれにも分っていないらしい。それを明らかにしてよく生命を愛しんでいる人間などは、寥々たる星のごときものであろう。
ことに、若い者には、刹那的な享楽をぬすむほかは、なんの方向があるでもなく、希望もなかった。いまよりはまだ健康な世代といわれる寛永から万治までの世を知っていないかれらには、前期との比較がないので、慨嘆もなく、煩悶もせず、易々と、自堕落な世に同調してゆけるのもある。町で売っている刷り物の“当世分らない物づくし”などを見ても、ある年齢層以下では、その分らない物づくしの諷刺がすでに分らなかった。
「こう、阿能十、あれ見ねえ。こんな御府外からでも、堺町の夜空がぼうっと赤く見える」
「ほんに、今ごろは、芝居小屋も蔭間茶屋も、灯の色に染まっている頃だろうて」
「よせやい阿能。アアいけねえ、ここらは虫の声ばかり、女の顔をおもい出すと、今夜の先が急に恐くなってきた」
「兄貴らしくもねえことを。……なあ、味噌久」
「そうだとも。そっちが弱音をふいたひにゃ、この久助なざ、なおのこと、ここらでお別れと願いたくなッちまう」