후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
吉川 英治의 大岡越前(おおおかえちぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 218,436자 · 437화면
どうしても同じ闇の住人なら、魔の淵の底まで覗かせないうちはやまないという同化力だ。また非常な誘惑上手でもある。市十郎の迷うあいだにも、お袖のうわさをチラチラ交ぜ、かれの背のお燕を降ろさせて、食べ物をやったり、あやしたり、そして母を慕う子への不愍を、市十郎に、いやが上にも、つのらせたりする。
眼をつむって――
「では、いつ?」と、ついに市十郎はいってしまった。「お袖に会わせて下さるか」
阿能十は、いつでもと答え、ただし、その絵図面は、年暮内もなるべく早めに手に入れたい。この月の十三日の晩、もいちどここで会おう。そしてその時、図面を手に入れてくれたら――すぐその足で、お袖のいる所へ行ってもいいと確答した。
「持って来ます。十三日の晩までに」
「では、おれもここで、待っているぜ」
「承知した。……だが、困るのは、この子ども。この子を連れては、身のうごきがつきかねる」
「そこは合点だ。おれが預かって行くよ。おれが」
と、阿能十は、もう自分の膝へ抱きとった。が、なお市十郎には、かれへの不安がいっぱいで、馴れない男手にはどうであろうと、危ぶんで見せると、阿能十は、もうほろ酔いきげんの大口をあいて笑っていった。