후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,314자 · 398화면
竜之助、その煙を払いながら太刀をつけて島田の周囲をグルグル廻っているうちに、眼が眩んで鼻血が出て、そこへ香の煙が濛々と捲いて来て息が詰まる。その時にヒヤリと自分の首筋に冷たいもの。
「やッ何者! 誰だ!」
夢を破られた竜之助、パッと跳ね起きてむずと押えたのは和らかい人の手、その手首には氷のような白刃が握られてありました。これは夢ではない、たしかに現実。
「やあ、浜ではないか」
竜之助の上から乗りかかって、彼の首に短刀を当てたのは、現在の自分の妻の仕業でありました。
「何をする、気ちがいめ」
竜之助は短刀を奪い取って身を起すと共に、はったと蹴倒すと、お浜は向うの行燈に仰向けに倒れかかって、行燈が倒れると火皿は破れてメラメラと紙に燃え移ります。
蹴倒されたお浜は、むっくりと起き直るや、前に用意して明けておいたと見える表の戸から外の闇へ転げ出してしまいました。
「憎い女!」
お浜の倒した行燈の火はみるみる障子に移ります。これを踏み消しておいて竜之助、刀を取って同じく表の闇へ飛び下りる。
家の中も真の闇。その中では郁太郎が咽喉の裂けるばかりに泣いている。
お浜はどこへ行った。