후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,314자 · 398화면
九
「それは有難う存じまする」
七兵衛が通された部屋には、古色を帯びた銀襖があって、それには色紙が張り交ぜてある。昔からこの地の名ある太夫の寄せ書を集めたものであろうと、七兵衛は、その和歌の二つ三つを読んでみましたが、自分には読み抜けないのが大分あります。七兵衛は教育を受けられなかった人間で、自分一個の器用で手紙の文字や触書の解釈ぐらいは人並み以上にやってのけるが、悲しいことには、こんな優びやかな文字を見ると、男でありながらと、ひそかに額の汗を拭いて感心したり慚じ入ったり。
九
木津屋の一間で、七兵衛は手枕で横になり、朋輩衆と嵐山の方へ行ったというお松の帰りを待っています。
いま会って、一通りの話をした御雪太夫の面影を思い返して、道中で見た時とは違い物々しい飾りを取りはずし、広くて赤い襟のかかった打掛に、華美やかな襦袢や、黒い胴ぬきや、紋縮緬かなにかの二つ折りの帯を巻いて前掛のような赤帯を締めて、濃い化粧のままで紅をさした唇、鉄漿をつけた歯並の間から洩るる京言葉の優しさ、年の頃はお松より二つも上か知らん、お松とは姉妹のように思うていると言うたが、姉にすれば申し分のない姉、あんな姉があらばお松は仕合せである、お松のためにはこのままにして、あの太夫に任せておく方がけっく幸福か知らん。