후리가나로 읽는 일본 고전
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
小出 楢重의 小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,351자 · 657화면
今とちがって、いくら並んでいても町幅が狭い上に、電車とか円タクがこの世へ姿を現わしていなかったから街路は暗く、長閑なものであった。
この長閑な町内を、自慢の地車やふとん太鼓が、次から次へと囃し立て、わいわいとわめきながら通るのである。私などは、この囃子が遠く聞えて来ると胸が躍ったものである。その地車の後から近所の娘たちがぞろぞろとついて行くところは、まだ何んといっても、徳川期の匂いを多量に含んでいたものだ。
しかし徳川期の匂いも今考えると徳川期だけれど、当時の私にとっては、決して有がたくも何んともなかった。ただ周囲の様子が尋常でなく興奮しているのと、地車や何かが通るのがうれしかったのだ。
かような騒ぎはうれしかったが、困ることには、私は父の命令によって、いやに儀式ばった挨拶を来る人たちへ強いられたり、着たくもない妙な仰々しい着物を着せられるのであるそれが泣くほど辛かった。私は何んともいえず気の利かない即ち大阪語でいえばもっさりとした、しかも上等のきものを着せられ、畳表の下駄を履されるのだ。私は平常のままなら何処へでも行けるが、これを着てはもう一歩も恥かしくて外へは出られないので、私は憂鬱に陥るのであった。