후리가나로 읽는 일본 고전
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
小出 楢重의 小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,351자 · 657화면
芝居見物
何に限らず住み馴れたらまたなつかしい故郷となるものだろうと思う。
今の処、何んといっても私が思う存分の勝手気ままを遠慮なく振舞い得る場所はただ一枚のカンヴァスの上の仕事だけである、ここでは万事をあきらめる必要がない。私の慾望のありだけをつくす事が許されているのだといっていいと思う。
画家というものがどんな辛い目に会っても、悪縁の如く絵をあきらめ得ないのも無理のない事かも知れない。
芝居見物
大阪の芝居見物は何かものを食べながら、話しながら、飲みながら、その間に時々舞台を見ているようである。もの見遊山というのは芝居見物のことだと私は子供の時から思っていた。
私の父は芝居、遊芸道楽に関することは何から何まで好きであったから、私は人間の心もちも出来ていない幼少の時分から芝居へはしばしば出入りした。そして何かたべながらちょいちょいと舞台を眺める教育を受けたのである。だから私は充分大人となってから後も、芝居というものは何か退屈をきわめた時に芸妓を連れて遊びに行く場所だとばかり思っていた。芝居の中心は舞台の方になくてわれわれ見物人の方にあるようだった。だから今私が小さい時のことを考えても、舞台で何を演じていたかということはあまり記憶に残っていない。