후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
小出 楢重의 小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,351자 · 657화면
静物画は、自然さからいえばよほど人工的なものである。一つの画面を作るために風景にあっては樹木を構図上の関係からいろいろと並べてみたり、山を移動させたりすることは出来ない。まずありのままの形において写し、構図は人間の方で多少動いてよろしき位置を定めるのであるが、静物にあっては例えば卓上菜果の図を作るに、それらの題材は自由に画家の希望通り並べかえ取りかえることが出来る。その代りなまじっか、自由が利くところにかえって構図上のむずかしさが起こってくる。ああでもなく、こうでもなく、結局あまり細工をやり過ぎて妙な、嫌味な、不自然なごたごたしたものを製造してしまう。
構図は取捨選択が勝手次第であるが題材はその範囲はなはだ狭いものである。風景画の如く広く自然界に向かう如く無尽蔵な題材は得られない。つまり主として室内における仕事である。座右の何物か以外には描くべき何物もないことさえある。ことに下宿屋の二階の四畳半で暮していたりすると茶色の壁と、チャブ台一ツ、火鉢、本箱でおしまいである。いかにマチスでもこの光景を見ては嘆息するだろう。
止むを得ず林檎とバナナを八百屋から買って来てチャブ台へ並べ、古い風呂敷とタオルをピンで壁へ貼りつけて、カーテンのつもりと見做したりする。