후리가나로 읽는 일본 고전
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
小出 楢重의 小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,351자 · 657화면
私はこの、チャンチキチンのために、ますます算術が馬鹿々々しくなって来るのであった。
大工あり、日に何時間と読むうちに、何んだつまらないと思うと同時に、チャンチキチンの囃子が猛烈に始まるのだった。こうなると問題も試験もくそもなく、ただ私はチャンチキチン、なのだ。
先生はさように賑やかな囃子が、私の心に始まっているとは知らないから、無遠慮にも次の問題を小出と言って、しばしば難題を吹きかけるのであった。その瞬間、芦辺踊りもちょっと鳴りやむのであるが、出来ませんといってこの災難を追払うと同時に、またもやチャンチキチンだ。
この地車や踊りの囃子はとうとう私の親父の臨終にまでも襲来したのには、フとわれながら厭な気がした。親父の臨終において、チャンチキチンなど考えているべきはずではないではないかと私は私の囃子方へ、ちょっと注意をしてやった。しかし、私は人間の心というものは、かかる大変に押詰った場合において、なお幾分の空地があるという事が、かえって甚だ悲しく思われた。
先ずそんな事で、私はとうとう算術を断念してしまった。一切やらぬ事と定めた。その代り多少とも他の学科へ力を入れる事にして、図画で百点を取る事にきめた。