후리가나로 읽는 일본 고전
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あきかぜとはは
尾崎士郎短篇集
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 尾崎士郎短篇集(あきかぜとはは)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,032자 · 216화면
物やわらかな印象
文句は忘れたが、そんな原稿を頼んだ覚えもなければ、前任者から何の引継もない、神に誓って偽りなし、右まで、――といったような、不愉快きわまる返事に激怒した私は、原稿の問題は別として、貴様のような不屈至極な無礼者は断じてゆるすわけにはゆかぬ、明日、訪問するから待っていろ、という意味の手紙を速達で出し、私は翌日、時間どおり内幸町の「我観社」へ出かけていった。
物やわらかな印象
うす曇った日で、時間は、たしか二時か三時頃だったと思う。私はすぐ二階の編集室に通された。
がらんとした編集室には、事務を扱っている老人が一人と、もうひとり、正面にならんでいる机の一つに、二十五、六の、髪の毛を長く伸ばした、一見して精悍な、才気溌溂としたかんじの青年社員が、頬杖をついたまま、横眼で私の顔を睨みつけていた。
私は、手紙の張本人は、こいつだな、と思ったので、彼のいる席に向って二、三歩、あるきだしたとき、階段をあがってくる足音が聞え、ほそ面の、柔和な眼をして、髭を生やした紳士が、びっこをひきながら入ってきた。
私は、その和やかな表情に心持ち微笑を湛えている洋服を着た紳士が、私の学生時代、豪放な態度で街をのし歩いていた柔道家の中野正剛と同一人物だとは想像もしなかった。