후리가나로 읽는 일본 고전
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あきかぜとはは
尾崎士郎短篇集
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 尾崎士郎短篇集(あきかぜとはは)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,032자 · 216화면
本来の面目から逸脱
昭和十八年、ついに彼の最後の文章となった「戦時宰相論」が、東条の忌憚にふれ、十月二十一日、先ず警視庁留置場に検束され、同じ月の二十五日、九段の東京憲兵隊に送致された。
此処で一日半にわたって相当に厳重な取調べをうけた様子である。
本来の面目から逸脱
十月二十七日、午前七時、中野は自宅の一室で自刃した。徳富蘇峰の「留魂碑」には、
「昭和十八年十月二十七日暁、東京都渋谷ノ邸ニ自裁ス、人其ノ何故タルカ知ル者無シ、(後略)」
としるしてあるが、今日といえども彼の死因は疑問のままに残されている。
時の葬儀委員長だった緒方竹虎が「中野はついに東条に勝った」といったということがつたえられているけれども、勝敗の奈何はともかく、彼の自刃が東条から受けた陰険な侮蔑に対抗するがためだけのものだったとしたら、尠くとも文章をもって経国の大業とする彼が、不明瞭な、弱々しい辞世の言葉だけを残して自決するということがあり得るであろうか。中野の切腹は実に法にかなった模範的なものであったということであるが、刀の切尖が曲っていたのを時計の裏側でネタ刃を合せ、腹の方は軽くまねがたにして仕損じぬようにやったとすれば頸動脈を切ることに重点をおいたものと思われる。