후리가나로 읽는 일본 고전
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あきかぜとはは
尾崎士郎短篇集
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 尾崎士郎短篇集(あきかぜとはは)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,032자 · 216화면
と太い声でよびとめた。
「紹介しよう、――鷺野伍一君じゃ」
「やあ、これは」
と言って老紳士が丁寧に頭を下げた。伍一も恭々しく答礼をして、身体の向きの変ったとたんにひょいと座をはずした。低い衝立で仕切ってある次の部屋へゆくと片隅のテーブルに十人あまりの男が円陣をつくってかたまっている。まん中にどっしり腰を据えてあふれるような調子でしゃべっているのは彼と同じ村に住んでいるB新聞記者の内狩だった。情報の報告はひととおり終ったところらしく彼は声の調子にまかせて、あのときはああすべきであった、このときはこうすべきであったと、もっともらしい批判を下しはじめたが、しかし意見に大した確信があるわけではなく、むしろたのしそうにしゃべりつづけている自分の姿に陶酔しきっているというかんじだった。まもなく食卓がひらかれたので、会衆が一時にざわざわと立ちあがった。しかし別室の、設けられた席につくと文壇関係者の中でも主だった人の顔の見えないのが急に外の空気の険悪さを思い起させるほど落ちつきのないものに変ってきた。花婿の友人である若い作家やジャーナリストがかわるがわる立ちあがって次々と祝辞を述べはじめたが、パチパチと起る拍手にも気勢がなく言葉がとぎれるごとに街頭に起る不安の幻影が何処からともなく忍びこんできて、こういう宴会にふさわしい