후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,320자 · 398화면
折檻
しかもそれが、安土を数倍も大きくしたような構想をもった、かの大坂城の出現であろうとは。
いやいや、もっと、誰にも予想できなかったであろうことは、その大坂城に君臨するものが、いま中国の一隅にあるところの、筑前守秀吉なりとは――たとえそのとき、偉大な予言者があって明らかに予言しても、万人が万人とも、誰もほんとにはしなかったであろう。
折檻
涼みがてら――。あたかも、そんなふうにすら見える。
信長は、川舟で、宇治橋を見、そのまま大坂へ下って来た。
本願寺開城の直後である。八月の十二日だ。残暑の陽は、川波を射、舷をつよく刎ね返している。
「於蘭」
「はい」
「何を考えておる」
「……べつに何事も」
蘭丸は笑った。
紫の幕が、信長と蘭丸だけのいる一囲いを、めぐっていた。近習の多くはみな艫の方に陽の直射を浴びている。川舟なので屋形は小さかった。
そのかわり、この一舟を中心として、数百艘の川舟が、笹の葉を撒いたように清流をくだってゆく。
「涼しさに居眠ったか」
信長も苦笑する。
風を孕んでは、紫の幕が裾をはためかせる。蘭丸の顔に、その色や、波の影が、頻りに映る、頻りに揺れうごく。