일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면

아오조라 문고

宗仁の書面は彼の指に解れた。極めて短文であり、また非常な走り書である。――が、一読卒然として、秀吉の頸もとの毛は、燈火にそそけ立っていた。

「…………」

「…………」

各※(二の字点、1-2-22)控え目に膝を退げて坐っていたが、秀吉の頸から耳のあたりまで、さっと色が変ったので、久太郎秀政も、弥兵衛長政も、彦右衛門正勝も、思わず身を前へのばして、

「……殿。……殿ッ。いかがなされましたか」

こう三人の者に左右から訊かれたとたんに、秀吉ははっとわれをよびかえしていた。一読してせつなに眼もかすみ、心気も昏くなっていたのであった。

そしてふたたび、書中の文言を疑うように、眼をそれへ努めてみたが、疑うべくもない文字の上へ、はや滂沱と涙がさきにこぼれていた。

「――これは。何としてのおん涙ですか」

「常にもない御容子」

「宗仁の書中。何事かおかなしみのことでも告げてまいりましたか」

この際、三名が、ひとしく察し取ったことは、長浜にのこしている秀吉の老母の身であった。

陣中、稀にでも、国元のはなしが出るときは、かならず老母のことをいう秀吉であった。秀吉が母を語るときは、小姓部屋の子どもらともかわらない思慕をあらわしていうすがたを誰もみな眼に見ている。