후리가나로 읽는 일본 고전
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
柳田 国男의 海上の道(かいじょうのみち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 182,344자 · 353화면
最初にまず西表という現在の島の名だが、もとは普通に古見の西表、すなわち古見という島の西の船着きを意味しており、そこの開発もかなり古く、多分はいわゆる倭寇時代の船の来往によって、発見の端緒を得たものかと思うが、一方には土着者の家にもほぼ同じ頃からの言い伝えがあって、後に筆録せられて世に行われている。是には主として水土の功、ことに与那国という近隣の一孤島の収容と連絡とが窺れるが、対岸大陸との交通にはまったく触れていないのは、或いは隠れたる動機があったのかもしれない。とにかくに明治の新時代に入ってから、ここが汽船の航運に利用せられたのは必然であったうえに、さらに南島としては珍らしい石炭層が、ほんの僅かだがこの渓谷に発見せられたために、ここが重要なる寄航地となってしまい、それに引き続いては労働力の供給問題、島の人たちはちっとも来て働こうとしないので、囚徒を入れまた浮浪者や貧窮人を連れこんで、ひどい虐待をしたことが評判になり、いわゆる西表炭坑の惨状が新聞に書き立てられて、若年の私などは、是で始めてこの名の島の存在を、知ったような次第である。
古見という一郷の驚くべき盛衰史を、人が片端でも知っていたならば、こんなまちがった改称を公認するはずはなかったのである。