후리가나로 읽는 일본 고전
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
柳田 国男의 海上の道(かいじょうのみち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 182,344자 · 353화면
五
私は今から三十年の昔、ひとたび沖縄を訪れた際に、故尚順男爵の宝貝の蒐集を見せてもらったことがある。首里からすぐ近い別荘の前の海で、手ずから撈い捕られたものばかりというのに、名も附けきれないほどの何百という種類で、形よりも色と斑紋の変化が目ざましく、今でもあの驚きを忘れることができない。「沖縄が世界に稀なる宝貝の豊産地であったこと」は、是ただ一つの材料からでも、証明し得られるかと思うほどの整理ぶりだったが、あれは結局どうなってしまったろうか。尚男一家の悲惨なる遭難始末とともに、まだ私たちの処へは詳かに伝わってこない。島の歴史の尋ね難く、その僅かな手がかりすらも、またしても埋もれてしまうことを、いつまで我々は経験しなければならぬのであろうか。今老境にさしかかって、特にこの点を淋しく思う。
五
言葉は散漫微弱なる資料には相違ないが、その伝播と保存が無意識であるだけに、偶然に或いは過去の変遷を、跡づけしめるものをもっているかも知れない。たとえば現在タカラガヒの名をもって総括せられている、あの小さい美しい一種の貝の地方名は、沖縄諸島の南北を通じて、シビと呼んでいる例が最も弘い。