일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かいじょうのみち

海上の道

柳田 国男

柳田 国男의 海上の道(かいじょうのみち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 182,344자 · 353화면

아오조라 문고

黒島では野山の奥までも鼠が充ち満ちて、青いものは一葉もなくなり、人の食物としては藷の蔓さえ残らなかったという話で、昔ならば当然立退くか自滅するよりほかはないような切迫した事態であった。だから鼠の最期まで見届ける余裕がなかったのも是非がないが、それでもまだほんの偶然に、見たり出逢ったりしたことを、今ならば記憶している人がないとも限らぬ。是からも注意しておりたいものと思う。もちろん当てもなく食物を求めあるくうちに、餓えて殪れた鼠の数は多かったにちがいないけれども、もともと水を泳ぐ能力をもっているのだから、何か僅かの誘導があれば、群をなして海に飛びこみ、近くに上陸するところがあればしあわせ、広い海上へ出てしまうと、次から次へと不利な条件が累加してきて、大多数のものが生命を失い、ただその際少部分だけが、種族を存続しうるように定まっていたのではなかろうか。そうでないならば方々の離れ小島に、鼠が入って住んでいる理由が、私らにはちょっと考えられない。

それでも見た人がないから、書いたものが伝わっていないからと、首をかしげる歴史家もないとは言えぬが、それをいうならば人だって同じことである。