후리가나로 읽는 일본 고전
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
柳田 国男의 海上の道(かいじょうのみち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 182,344자 · 353화면
船をこしらえ計画を立てて、渡って行けるようになったのは新らしいことで、たいていの島にはそのずっと以前から、ちゃんと渡ってきて人が住んでいる。何か別の方式なり機会なりがあって、ともかくも島の住民は実在していたのである。知らぬということと無いということとを、一しょくたにすることはできない。
そういう中でもことに鼠の移住などは、現に見たという人があり、またその記録があった。それを世間ではまだ知らずにいるだけである。『南島雑話』という本は明治より少し前、奄美大島北部の農村に、五年余の流人生活を送った、名越左源太という薩摩藩士の筆記であるが、その中には鼠についてのさまざまの見聞を載せている。ウンネジンというのは海から入ってくる鼠のことであって、形はすこし小さいが毛の色は常の鼠と異ならず、上陸してしまうと見分けることができなかった。それが蝗も同じように、海上から来るもの害最も甚だしといったのは、つまりは食に飢えていたからかと思われる。島々の天然が近世に入って、激しい変貌を遂げたことは何処も同じだが、この大島などはさらに特殊な社会的原因を附加している。この島には神山と称して、古来手をつけない樹林地が広く、椎や類の老木が無数に繁茂して、年々の食物は保障せられ、人と鼠との社会は相侵す必要がなくて、久しく過ぎていたらしい。