후리가나로 읽는 일본 고전
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면
どうも、ぼくらは事物に対して、いつもよく見ているような過信をいだいているが、じつは、何も深くは観ていなかったということの方が、ほんとらしい。
こんどの滞在中には、能うかぎり、平家関係の遺蹟も歩き、また「都」の概念をよく観ておこうと心がけている。
手初めに、同行数名と、叡山へ登り、将門と純友みたいに、洛中の屋根や山川を俯瞰してみた。山をまわって、東の一角に立つと、瀬田川の口や唐橋が見える。――ここから瀬田が見えるなどは、来てみないと、想像では書けない。牛若のいた鞍馬が近く見えたのも想像外であった。ここに、法燈と武力を擁して、洛中の屋根も、法皇も平家も、眼下にへいげいしていた大衆三千の生態を考える。由来、坊さんなるものは、頭は文化的なはずだが、生活は野性に根をおいている。野性が武力を持ったら、どんなものになるか、叡山の山法師は、好見本である。
大原の寂光院をたずねてゆく。ぼくの住む吉野村ではもう散り終えた梅が、大原では、なお白々と咲いていた。西行の歌の友、大原の寂然もいた所。よくもまあ、あの時代に、冬も籠っていたものと思う。
世を避けた歌法師はともかく、清盛のむすめ平ノ徳子(建礼門院、高倉帝ノ中宮、幼帝安徳天皇ノ母)が壇ノ浦の後、ここの寂光院に、三十の若さを送ったのは、あわれである。