후리가나로 읽는 일본 고전
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あるはいまつのどくはく
ある偃松の独白
中村 清太郎
中村 清太郎의 ある偃松の独白(あるはいまつのどくはく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 132,905자 · 262화면
向い風が身を切るほど。下るに従い聖が隠れて赤石が全幅を現わしてくる。これを掩いあるいは露わす前景は、白檜であり椈であり、枯木であり、花とまがうサルノオガセである。小屋は遠くなかった。大井川に落ちる所ノ沢の源頭に、捨てられたように立っている、やや谷に向って前のめりに。気づかった水は、すぐそばに、半ば凍りつつも勢いよく流れている。ここは高距凡そ千九百メートル、西北所ノ沢一杯に立ち上った、さらに千二百メートルを抜く赤石岳と、大井川をへだてて大約一万余メートルの距離に相対しているので、猛烈な寒風はそっちからまともに、谷をこすり上げるように吹き付け、ドッと大きな小屋を揺り立てて去る。急いで戸を捜して、明け放しの戸口や窓を塞いだが、ややともすると、吹き倒される。手近に多い倒木の残骸を盛んに燃してようやく暖まる。
暮れる前に付近を歩き廻る。錆びた針金のように立ち枯れた、薊や灌木の棘が、冷たい脛をさいなむ。大井川の椹島に下る道も荒れるにまかせて、ところどころ形を失っている。小屋の上手で、岩と針葉樹の小尾根を前に、赤石を望むいい場所を選んで、明日からの仕事の準備をする。