후리가나로 읽는 일본 고전
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おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
吉川 英治의 大岡越前(おおおかえちぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 218,436자 · 437화면
「お袖に会わせてやる約束だったが、七面倒くせえから、駕籠やに酒代をくれて、途中で撒いて来てしまいました」
「可哀そうに、会わせてやれあいいに。……何も、おれに遠慮はねえんだぜ、阿能」
「でも、会わせずにすむものなら、刑部様だって、やっぱり会わせたかあねえでしょうに」
「なに。そうとも思わない。ぶつけ合してみたい気もして、連れて来るなら来いといっておいたのだが。……まあ、どうでもいい。とにかく、図面はおれが預かっておく。何かの相談は、ゆっくり後のことにして」
「じゃあ、たしかに」
「うむ、受け取った。……おや。また土蔵の二階でピイピイ泣いているらしいが、阿能、この間、てめえが背負いこんで来たあれだけは、余計もんだったなあ」
「まさか、お犬小屋へ持ってゆくわけにもゆきませんでネ。そのうちに、里子へでもやってしまいましょうよ。何だって、人間の子になぞ生れやがったか。犬ッ仔にでも生れればよかったろうに……」
二人は、廊下窓から土蔵の方をながめていたが、すぐ元の広間へ姿をかくした。
市十郎は、小部屋の蔭から這い出した。そして、二人が立った窓口へすがりつき、墓場のようなここの裏庭を見廻した。