후리가나로 읽는 일본 고전
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おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
吉川 英治의 大岡越前(おおおかえちぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 218,436자 · 437화면
けれど、なおその後も、ともすれば、お燕の泣き声はおもい出された。登城下城の道すがらも、幼な児を見、幼ない者の泣くのを聞けば――はっと意識なく胸をつかれた。
わが子のそれは、胸のうちから呼び起すのではなく、胸の底から呼ばれるのであった。――血の所為であろう。罪の父は、なお、ゆるされないのだ。意識は、一度死んで、生れ変った自分と思っても、血は、意識で作り更えることはできない。
けれど、歳月の流れは、そうした血の責めも、少しずつは薄れさせてくれる。
殊に、お縫とのあいだにも、子が生れ、彼自身も大人の域へ近づいていった。宝永元年、徒士頭にすすみ、同五年、目付役に累進した。
かれの栄進は、著しかった。いつも職務に、誠意と熱がうちこまれた。これは生れ変らない前の彼の体験がむしろ下地になっていたようだ。彼には、どんな困難も、辛いという気もちは出なかった。忍苦、辛抱といったようなことでは、どうやら不死身になったようである。
評定所出仕の命をうけてからも、精勤賞をもらった程だった。そして翌年すぐ、山田奉行となって、伊勢へ赴任した。
能登守に叙任され、任地では、地方奉行として、抜群の実績をあげた。